linuxのメモ

Linux kernelの実装を解説していきます (対象ver 4.5)

アセンブラ命令 - K7_NOPx

概要

K7アーキテクチャのCPUで使用可能なNOP命令

詳細

各数値が実行命令のバイト数を表しており、以下の命令が使用できる

それぞれの命令は以下に示すアセンブラ命令と同等である

   1        : nop;
   2        : movl %eax,%eax;
   3        : leal (,%eax,1),%eax;
   4        : leal 0x00(,%eax,1),%eax;
   5        : leal 0x00(,%eax,1),%eax; nop;
   6        : leal 0x00000000(%eax),%eax;
   7        : leal 0x00000000(,%eax,1),%eax;
   8        : leal 0x00000000(,%eax,1),%eax; nop;
   5 atomic : leal dsp 0x00(,%eax,1),%eax;

5byteと7byteのNOP命令は2命令(nop + [4 or 7]byte命令)で形成されているためatomicに実行されない、そこで5byteのNOP命令を生成するにあたりDSセグメントへのオーバーライドプリフィックス(0x3e)を付加することで5byteの単一命令のnopを実現している

これは、jmp命令が5byteの命令になるため自己修正コードでNOP命令を関数呼び出しに書き換える際に頻繁に利用されるため、実効速度をあげるための施策であると思います

同様な用途としてGENERIC_NOPxK8_NOPxP6_NOPxが定義されています