linuxのメモ

Linux kernelの実装を解説していきます (対象ver 4.5)

アセンブラ命令 - K8_NOPx

概要

K8アーキテクチャのCPUで使用可能なNOP命令

詳細

各数値が実行命令のバイト数を表しており、以下の命令が使用できる

  • K8_NOP1
  • K8_NOP2
  • K8_NOP3
  • K8_NOP4
  • K8_NOP5
  • K8_NOP6
  • K8_NOP7
  • K8_NOP8
  • K8_NOP5_ATOMIC

それぞれの命令は以下に示すアセンブラ命令と同等である

   1        : nop;
   2        : osp; nop;
   3        : osp; osp; nop;
   4        : osp; osp; osp; nop;
   5        : osp; osp; nop; osp; nop;
   6        : osp; osp; nop; osp; osp; nop;
   7        : osp; osp; osp; nop; osp; osp; nop;
   8        : osp; osp; osp; nop; osp; osp; osp; nop;
   5 atomic : dsp; osp; nop; osp; nop;

5byte以上のNOP命令は2つの命令で形成されているためatomicに実行されない、そこで5byteのNOP命令を生成するにあたりDSセグメントへのオーバーライドプリフィックス(0x3e)を付加することで5byteの単一命令のnopを実現している

これは、jmp命令が5byteの命令になるため自己修正コードでNOP命令を関数呼び出しに書き換える際に頻繁に利用されるため、実効速度をあげるための施策であると思います

同様な用途としてGENERIC_NOPxK7_NOPxP6_NOPxが定義されています